ホセ・ムヒカ大統領のリオ会議でのスピーチを翻訳しました、打村明です。

前回の記事でも話した通り、日本語に訳されていない、日本のみなさまにもこの人とこのスピーチを知ってほしいという強い気持ちで訳しました。 一夜明けネットに繋げてみたら、このサイトが落ちるほど訪問者が殺到していました。この4日間の訪問者数を調べたら主にFacebook, Twitter, Alfalfa、Mixiやヤフーを通して50万人以上の人がやってきたのに非常に驚きました。
コメント欄にも130以上のコメントが記入されていて、議論、感謝、翻訳の指摘、シェアの報告などさまざまなコメントをもらってとてもとても嬉しいです。というより、この大統領に嫉妬をしているくらいです。笑 僕もこういう考え方をストレートに、的確に発信したい、実行していきたいです。話すことがそのまま自己の生活からにじみ出て、人を魅了するムヒカ大統領のように。
今回は翻訳者としてムヒカ大統領と日本人のみなさんを繋げることができたと思います。チリ人の母と日本人の父のもとに、コスタリカで生まれ、小さいころから父の仕事で国を転々しながら育ってきた私は、日本と世界を繋げるのがライフワークなのだと小さい頃から思っていましたが、今回のような出来事で更に自信と勇気がでました。本当にありがとうございます。
彼のビデオがスペイン語と英語でYoutubeに流れた時は、もちろん世界中で話題になりましたが、他国以上に日本で反響があったことについて少し考えました。 ムヒカ大統領のスピーチを紹介したフェイスブックやブログ記事やコメント等を見ると「考えさせられました」、「涙が出ました」、「まさに江戸の日本」、「自分が叱られているみたい」、「その通りと叫びたい!」、「とは言われても。。。」等の意見がありました。
東日本大震災後の日本、原発問題の解決策が見えない状態で苦悩しているみなさんにムヒカ大統領の言葉が深く響いたのだと思います。その問題源やこれからどうして良いのかの基本的なアイディアがスピーチの中に入っていて、一人一人が探している、求めている答えがその中に見えたのかもしれません。変革はアイディアからと言いますが、今回の記事がたくさんの人のアイディアの種になることを願っています。そしていろんな良いアイディアが達成できる仕組み作りをがんばります。
私自身も去年の東日本大震災で深く自分の人生を振り返りました。一瞬で亡くなってしまう人がこんなにいて、生き残っている私は好きなこと信じていること幸せなことをしなかったら、亡くなった人たちに失礼なのではと思うようになりました。一回きりの人生を死ぬまで大冒険にしたいです。特に今は家族と友達、仲間で世界に良いインパクトを与えるプロジェクトをどんどん作っていきたいです。親になって2年目、息子たちが大きくなったときに、パパはすごいんだって胸を張って言えるよう頑張ります。

このスピーチを読んで、一番みなさんが感じていることは「じゃ、どうすればいいんだ?」ということだと思うんです。僕はこの疑問・危機感を大学生のときに感じていたときに、この下のビデオにあるエクアドル先住民の昔話に出会いました。しかも日本語で。そこには答えが出ているのです。このビデオをゆっくり見て考えてみてください。

「クリキンディ:ハチドリのひとしずく」

今後もHana.biの仲間と一緒にこういう日本と世界繋げる情報、活動や考えを発信してひとりひとりの「できること」をしていきますので今後ともよろしくお願いします。   打村明

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Chileno-Japonés trabajando siempre en acercar más Japón a Latinoamérica y viceversa. 南米と日本を繋ぐ仕事をしています。

No Comments

  • Tadahide Daitoku says:

    alfalfaはSNSのようなものでしょうか?
    今後もすばらしいものを紹介くださいね。

  • Mieko Ohashi says:

    Mieko Ohashi  =  素晴らしいスピーチの翻訳感謝です・・・世界中の人が賛同して 自粛し 
    ナチュラルに 本当の幸せを求められたら最高ですね・・・消費が貧しさを生み出していす・・・
    世界が 政治家が 実業家が ・・・昔には戻れませんでしょうけれど・・・皆がきずけば何かが出来る様な気がしてきました・・・どうしたらいいのでしょうか???

  • 打村さん、素晴らしいメッセージを訳し、紹介して下さって感謝しています。多くの日本人が心を打たれ、勇気をもらったことと思います。勿論私も、私の家族もです。
    今こそあるべき社会のあり方に目覚めて、その実現に向けて一人一人が行動を起こしていく時だと思います。この様なグローバルな時代なればこそ、世界中の志しを同じくする人たちが、手を取り合い、助け合い、知恵を出し合って行かなくてはなりません。
    これからも、こういう素晴らしい思いを持つ方々を我々にご紹介下さる事を願っています。
    有り難うございました。

  • kaoprin says:

    ローマ在住の日本人です! 同じくローマ在住日本人に紹介いただき、ここへ辿りつきました。素晴らしい!の一言に尽きます。こういった良いニュースだけが皆の目に触れることを心の奥底から望んでいます!!これからの益々のご活躍をお祈りしています!

  • NY says:

    NYからです。すばらしい翻訳ありがとうございました。
    自分が最近疑問に思っていたことを、ムヒカ大統領が的確に言って下さった気しました。
    私も、世界を変えるまでは行かないけど、人のため、動物のため、地球のために自分ができることを精一杯して行きたいと思います。

  • H01 Yamada says:

    ありがとう。娘から紹介されてこの翻訳を知りました。父親として子供たちに、次の世代に
    いかにバトンを渡すかを考えるこのごろです。大統領のメッセージを心に刻みこれからの
    生活を過ごしていきます。

  • Geshi says:

    20年前、一人の少女セヴァン・スズキさんが訴えたことと何も変わっていないことが恥ずかしく悲しく思いました。今の日本、世界全体が追い詰められ終末を迎えるまで止められないことなのか?3.11を契機に重く受け止めています。思うだけでなくどうしていけばよいのか?皆が実際に動き始めなくては何も変わらないのだと!

  • はじめまして、打村さん。
    翻訳をしてくださったことで、このスピーチを読むことができたことを、とてもありがたく感じています。
    私もFacebookでこちらのリンクをアップしましたが、周囲の反応はいまいちでした。恐らく、可愛い猫の写真や、おいしそうな、高級そうなもの、楽しそうなものを‘Facebook上にアップしたほうが いいね!の数は飛躍的に伸びていたでしょう。
    あの日大震災があり、より多くの人々が人生について改めて考える機会になったのはもちろんのこと、
    また、震災前から人生について考え、大事なものは物ではないことを感じていた人はたくさんいたと考えます。私もそのうちの一人です。
    日本の自殺率が高いといわれますが(本当かどうかはよくわかりませんが)自殺を実行するあたり、ここらへんに問題があるんだろうなと感じます。
    好きなことをして生きることがとても難しいのかもしれません。
    あれやこれやと問題を抱え込んでしまい、自分を追い詰めてしまうんでしょう。
    お金がなくても、大きなことを成し遂げなくても、自分が生きたいように生きることができる社会に属していたいですね。

  • @tommykazuaki says:

    ロンドンからです。
    すごく素晴らしい「仕事」だと思いました。
    こういった情報がシェアできることに喜びを感じました。

  • Nobu says:

    大事な事に気づかせてくれてありがとう。

  • Koichi Terai says:

    はじめまして。翻訳してくださったことに感謝致します。スピーチの翻訳を拝見させて頂いた日から、このスピーチが頭から離れません。今まで感じていた社会に対する違和感が、このスピーチを機にエネルギーとなり、何かが私の中で動き始めたような気がします。
    多くの人々がスピーチに共感を抱いたことに感動しました。同じような違和感を感じ、何かを変えなければと考えている人が沢山いらっしゃることに感動しました。だけど、現実にはなかなか行動を起こすことは難しい。私たちは、意志と現実との間で揺れ動いています。
    ハイパー消費が地球を破壊し続けていることには恐れを感じますが、一方で、技術が私たちが一つになる力を与えてくれたことは素晴らしいことだと思います。中東の「アラブの春」のように、私たち一人ひとりの揺れ動く気持ちを行動に変えることができれば、大きな力を生み出すことが可能だと信じています。みなさんの揺れ動く気持ちを行動に変える。そのような活動に自分を捧げたいと、心から感じました。

    • Shige says:

      足立力也著「緑の思想-経済成長なしで豊かな社会を手に入れる方法」をご一読されることをお勧めします。基本的な考え方は同じです。僕はすでに69歳ですが、若い世代がこうした考え方をベースに世界的な繋がりと発展を魅せることを切望しています。僕も生きている限りそうした方向性を進めるべく微力を尽くしたいと思っています。

  • Keiichi says:

    3.11以降「じゃ、どうすればいいんだ」っていうことを、自分なりに探してきましたが、なかなか実践するのは難しい事でした。でも、ムヒカ大統領のスピーチの中に、それを実践していく為の大きなヒントがありました。そしてその事をこうやって形にしてくれた打村さんに感謝します、ありがとうございます(^^)

  • Dera says:

    素晴らしいスピーチを訳しシェアしてくださってありがとうございました。

  • 先日拝見した翻訳を本日改めて拝読しました。
    私は今、子ども達に将来を夢見てもらうための仕事をしています。
    色んなことがあるけれど、モノにとらわれない幸せをつかんでほしい。
    そんなことを伝えていきます。
    ありがとうございました。

  • Hiromi Kubo says:

    人として根底にもっている本当の幸せはこのような事だと思います、自分では分かっているんだろうけど文明が発達するに伴い物欲のみ発達し、それを着飾る事が幸せと思い生活した事は確かにある。
    日本のことわざに「座って半畳、寝て一畳」という言葉を思い出した。
    このムスカ大統領の演説は明日を過ごすのに一滴のエッセンスをプレゼントしてもらった。

  • shivarin says:

    こういう考え方や行動が世界を変えてくれるんだと思います。
    微力ながら目の前の消費や環境に対する行動を変えていきたいと思います。
    すばらしいスピーチ、また紹介してくださった記者の方ありがとうございました。

  • 広岡逸樹 says:

    ムヒカ大統領のスピーチすばらしいですね。訳していただき、感謝です。このような方がトップに立つこともあることに大いに驚き、世界は広い。生きている限り、できることを淡々とやっていこうと思います。日本閉店でも、ウルグアイがあるし・・・。未来はきっと明るい。

  • 木全伸夫 says:

    素晴らしいスピーチを翻訳していただきありがとうございます。高速道路で前後左右のクルマが時速200キロで走っていたら、自分も200キロで走らなけば事故ってしまいます。今や国際経済は、車間距離の取れない関係にあります。願わくば世界中の学校教育で考えて欲しい。全ての大人は、まづは10キロスピードを落とそうと話し合い、計画的に調整して事故がないように持続可能な開発スピードに合わせていくことが必要です。其のための手段を一部の人々だけではなく、みんなで考え、話し合い、積み上げていくための手段の確立が必要だと感じています。世界中の国が同じ教科書で学ぶべき科目があります。

  • 打村さん、すばらしいスピーチを翻訳していただき、ありがとうございます。宣伝会議という日本の出版社の者です。私たちの雑誌『環境会議』に掲載させていただけませんか。

  • 打村さま、私のブログサイトにわざわざコメント頂きました、宇宙エレベータの研究をしている土田です。私は、宇宙トイレの研究もしています。宇宙は水はない、ゴミも処理できない究極の閉鎖空間です。この宇宙での経験を、将来世界的な水不足になる地球に応用したい、発展途上国で普及させて、その後、最終的には先進国も下水道がなくても安全に生きていける世界にしていくことを夢見ています。打村さまの完璧なメッセージは、私に「がんばるぞ」とう熱い気持ちを与えてくださいました。本当に、ありがとうございます。

  • 前崎香織 says:

    大きなことを成し遂げられる人は限られますが、私もクリキンディのように自分ができることをするだけです。直接関わることができなくても、この現状や考え方を自分の子供たちに伝えることもハチドリのひとしずくですよね。

  • 川津 陽介 says:

    ハチドリのひとしずく、とても示唆にあふれた話ですよね。
    僕の場合、山田玲司さんの「絶望に効くクスリ」という漫画で知りました。
    大き過ぎる問題に直面した時、何も出来無いと思ってしまいがちですが、出来る事は小さいながらにあるものだと思います。
    自分たちで大きな変化をもたらす事は出来なくても、小さな行動の繋がり、積み重ねというものの持つ力は大きいものだと。
    なので、常に自分に出来る事を考え、実践していきたいと考えています。
    このスピーチに何かを感じた皆さんと、お互いにそうした日々を過ごせているものだと言う意識を持ちながら。
    翻訳してくださり、本当にありがとうございました!

  • Hidetoshi Akimto says:

    翻訳して紹介いただき、ありがとうございました。

  • Michihiro Okayama says:

    タバコのポイ捨てはやめよう!って感じでいいんじゃないですか?皆さんのコメントたいそうに感じたので。

  • Michi Ashikaga says:

    Facebook で ムヒカ大統領のスピーチを訳された記事を拝見しました。
    とてもいいスピーチだと思い、私のブログにシェアさせていただきました。
    サイトはこちら (↓)です。
    http://agsmatters.exblog.jp/21537716/
    ご了解ねがいます。
    ありがとうございました。
    それから、上のハチドリのお話(You Tube)もフェイスブックでシェアさせていただきました。
    お礼と報告まで。
    Michi Ashikaga

  • マドフォメグミ says:

    3.11の東北の震災直後から1年数ヶ月を南三陸町に滞在し、被災された人々の心の声に耳を傾けるだけに専念した働きをさせていただきました。被災された方々が話されることがらは様々で、震災以前からの人間関係が一気に表出していると言う印象と、そのうえ津波によって更に傷ついてついておられました。小さな街の80%が破壊し、傾聴支援を続けていく中で私が聴かせていただいてもとっも辛かった言葉は「こんど津波がきたらもう逃げない」と言う言葉でした。多くのかたがこの言葉を言われていました。それほど、被災された方々の計り知れない辛さは、「この町の、この町で何代にもわたり生活を営んでこられた人々の姿」を、目の前におられるその方を通して垣間見させていただきました。
    こうして支援をとおして私が考えさせられたもののうち、南三陸町では津波から一年近く道路に信号がありませんでした。土地の人も、遠方から来られるボランティアの人たちも、交差点では互いに譲り合い自動車事故の話を聞いたことがありませんでしたが、信号が一つ、一つと増えていくに連れ、自動車事故のことを度々聞くようになりました。自動車事故に限らずですが、何もないことで、人々は互いに協力し合うけれど、物が増えていくことで奪い合い、ルールーができることで競争し合う。物や、ルールを作ることは、安全で便利なことの提供なはずなのに、人はそれらによって本当は不自由になっていくものなのだなと考えさせられました。
    ムヒカ大統領が発せられた内容は、切り抜き的な事柄でしか解らず、話された内容を打村さんが翻訳し、発信して下さり全容やムヒカ大統領の人柄を身近に捉えられる機会を提供して下さり感謝です。「ハチドリのひとしずく」も有り難うございます。何のために自分がこの世界にやてきたのか?まさに幸せになるために来たのである。ということが消費社会を後押しするだけの存在で終わらないよう、ムヒカ大統領という方の存在や、大切なことを取り上げて発信してくださる打村さんのような方のおかげで、私も改めてこころ強い気持ちにさせていただきました。

  • SEIKO says:

    はじめまして。
    私は今日テレビ番組(Mr.サンデー)を見て、ムヒカ大統領のことが取り上げられ・・その存在、人柄、リオでのスピーチを知りました。
    今までムヒカ大統領のことを何一つ知らなかった無知な私ですが、ただただ感銘を受け、涙が止まらなくなりました。
    そして番組終了後に大統領のことを調べ、このサイトで内村さんの活動を知りました。
    スピーチの翻訳も全て読むことができて、本当に良かったです。ありがとうございます。
    そして、『ハチドリのひとしずく』私にできることは微力ですが…これからの人生、自分にできることを、どんなに小さなコトでもやっていきたいと思います。
    ありがとうございました。

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